ねぇ、先生。

淡いブルーの空



「先生?」

「んー?」

もともとゆっくり描いてた先生は、最近もっとゆっくり絵を描くようになった。

余程大事な絵なんだって分かる。

もしかしたら、あたしが話しかけるからよけいに時間がかかってるのかもしれないけど。


「昨日ね、田村さん来たよ」

「コンビニに?」

「うん、仕事の休憩時間に。この前先生と呑んだんだって言ってた。」

「そっか。うん、この前久しぶりに会ったんだよね。」


ふにゃんとした笑顔を見ると、やっぱり楽しかったんだなって分かる。

きっと幼馴染の田村さんにしか話せないことだってあるんだろう。


『蓮って自分のことになると意外と不器用だから、無理してたら助けてやって』

そう言われて、はい、と頷く以外の返事は見つからなかった。

あたしなんかに助けてあげられるのかな、なんて思ったときにはもう田村さんはコンビニの外にいた。

だから聞けなかったんだよね。

先生、今無理してるんですかって。

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