ねぇ、先生。

あたしがいつも座ってるイスを持って来て、ポンポンとそれを叩く。

その隣に先生も座って、ペンを握る。


「どこに行こうか迷ってる人が、このポスター見てうちのクラスに来てくれるかもしれないでしょ?」

確かに、ポスターが雑だと見に行きたいと思わないのかもしれない。

…その辺賢いんだな。

「…ほんと、プレッシャーですね」

何か、急に重たい仕事だ。


「まぁでも、咲良さんでよかった」

「え…?」

こっちを見て、笑顔でそんなことを言う。

…やめて。


「…先生、何言ってるんですか…」

あたしきっと、今顔真っ赤だし。

それを見られたくなくて、俯いてポスターを書き始めた。

先生からは見えたかもしれない。

顔赤いってバレちゃダメなのに、うまく隠すこともできない。

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