個人的事情につき“休暇をいただきます”

翌日、水曜日。

課長は予定通り出張でいない。

でも退社後のことを考えるとウキウキソワソワしてくる。





念入りにしたマッサージのおかげか、肌の調子もいい。

下着は課長の好みに合わせたかったけど、まったく見当がつかなくて。

結局私好みのものにしてしまった。

そして退社前にお気に入りの香水をほんのり香らせればOK。

そうすれば待ち合わせ場所に着く頃には香りも馴染むはず。





後は…計画通りに私は動くだけ。

脳細胞をフル活動させて考えた計画。

それにうまく課長がはまってくれればいいんだけど…。

相手はあの課長だ。

几帳面で神経質。

仕事に対して一切の手抜きなし。

“仕事の鬼”と呼ばれ、完璧を貫くあの課長だ。

私の考えなんか。

簡単に読めてしまうんではないだろうか…。





一抹の不安を感じながら。

私は終業時間までの時間を過ごした。




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