無愛想な彼が私を見ない理由



『………俺ら邪魔かもな』


佐倉くんが私の方を見て、話しかけてくれた。


「うん…、なんか、ね」


そのまま視線は佐倉くんにいく。

けど、やっぱり……


(うわぁぁぁ、佐倉くん見ると緊張するーっ!)


進展しない私の心。

いつまでたっても子どもだ。


『岡野さん?』


「あ、えっと、なんでもないです……」


また語尾が小さくなった。

あぁもう、私のバカ………。




< 193 / 353 >

この作品をシェア

pagetop