キミの隣



私は三浦花音、15歳。今日から高校生です。
すっごく楽しみ!早く行きたい!
って気持ちでいっぱいなんだけどー…。


今日の朝、寝坊してしまいました…。

昨日は、楽しみすぎてあんまりねれなかったんだよね…。


「おーい、花音。あと何分ぐらいで行けそう?」

彼の名前は片桐優人。

10分以上も待たせてるのに、怒った顔ひとつも見せないんだよね。


優人は名前のとおり、本当に優しい人。

長く待たせているのに怒らないなんて、どこまで優しいんだろう。

そのうえ、ルックスもいい。

だから、学校ではすごくモテる。


なにせ、〝王子様〟ですからねぇ…


って考えてる場合じゃないや!

優人を待たせてるんだった!


「今すぐ行くーーーー!!」


――――トントントントン


急いで階段を下り、ダッシュで優人のもとへとかけよる。

「優人、何分も待たせてごめんね!」
< 2 / 10 >

この作品をシェア

pagetop