姫☆組 (姫シリーズVol.1) 【完】

パンフ撮影という名のもとに・・・

撮影二日目・・・

朝6時、エリザベス学園・高等部・正門前・・・

「姫ちゃん! いいね♪ 咲ちゃんも・・あーそうそう!!」卯月さんのシャッター音は止まらない

昨日のスタジオ撮影を終え、今日は早朝から校舎での撮影

校門は、他の学校の生徒への警備もあるので、早朝に済ませてしまう。

昨日の撮影は、大吾がやたら咲ちゃんにベタベタして、ただのバカップルショットが満載になった他は順調だった

「はい! OK! ちょっと休憩して、次は、衣装チェンジして、体育館ね!」

「「はーい!」」

校門での撮影は、姫花と咲の二人だけで、体育館のショットからまた大吾と潤也も加わることになっている。

ふたりは、控え室となっている空き教室にもどり、体育着に着替え、髪もアップにセットして、体育館へ向かった

その頃になると、他の生徒も登校しており、沢山のスタッフと一緒に歩くふたりはかなり人目を引いた。

それに輪をかけて登場した大吾と潤也

姫花としてはいつもの事なので、特に気にもならないが、咲にとっては慣れないことの連続だった

「咲ちゃん? 大丈夫? 朝早かったから疲れちゃった?」と咲の様子を気遣う大吾

「うん・・ちょっと・・疲れちゃったかも・・」

「ちょっと休もうか? 姫~ 俺らあそこのベンチでちょっと休んでから行くから、先に行ってて」

「ラジャー!」

「じゃ、ちょっと座ろうか?」

校舎から体育館へ続く渡り廊下にある並木道の横のベンチに腰を下ろすふたり



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