◇東雲庵◇2014〜2017◇

さて、行ってまいりました。
フィギュアスケート、グランプリファイナル@名古屋、日本ガイシホール!
(まだ慣れない。多くの名古屋人にとってあそこは未だレインボーホールという名称の方がしっくり来る)



アイスショーではなく、試合を観戦するのは実は初めて。しかも、グランプリシリーズのこの最終戦は今季を通しての上位6名しか出場出来ないので、各種目、世界のトップ6がここに集まるわけです。同時開催されたジュニアも含めて、男女シングル、ペア、アイスダンスのトップスケーターによる夢の競演です。うん、いや、試合なんだけどね。もう眼福なんてもんじゃありません。拝み倒す勢いでした。

最初に「あ、違う」と感じたのは、演技開始前の圧倒的な静寂と、張り詰めたような緊張感です。会場が広い分、静けさが重いんですよね。なんか。こう、、背中から覆い被さってくるような空気の圧がすごいというか。で、スケート靴が氷の上を滑る音が、「ゴリゴリゴリゴリッ」ってこれまた低〜くて重〜い音がする。「シャーッ」じゃないの(笑)。「ゴーリゴーリゴーリゴーリ…」って感じなの。「ふおおおおおっ!これは緊張する…っ!」って思いました。咳払い1つ、身動き1つ取れない、取ることを許されないあの雰囲気。あんな空気の中で演技を開始するんですね。選手のメンタルの強さたるや半端じゃないわ。インタビューとかでよく聞く「練習では出来てたんですけど本番は緊張しちゃって、」の意味がちょっとわかった気がしました。シーンと静まり返った中、アリーナからスタンドの上の方まで四方をグルリと囲むホール満員のお客さんの視線が一気に選手に集中する、あの瞬間。ジブン、ゼッッッタイ、ムリ。(笑)

土曜だったので、観戦したのはジュニアのアイスダンス、ペア、女子シングル、シニアのペア、アイスダンス、女子シングル。あ、えっと、前日までにショートは終わってるので、全部フリーね。でもこれ、1日に全部やるんだよ!
ちょっと興奮していいですか。←ずっとやでキミ
アイスショーだとさ、2、3時間で終わっちゃうけど、ファイナルはさ、ジュニアから観るならチケット一枚でお昼から夜まで、ずーーーーっとフィギュアスケート観ていられるんだぜ。なんて幸せなんだ、グランプリファイナル。また行きたい。また日本でやって。お願いします、ISU(世界スケート連盟)。
はぁ、はぁ。
当然張り切って正午過ぎには日本ガイシホールに着いたぽんぽこはジュニアから観戦しましたとも。次代のスター候補がザックザクだからね!
で、 紀平梨花ちゃんですよ。ジュニアの女子シングルの選手。当日はいち早くネットニュースにも一報が掲載されていましたが。ご覧になりました?
世界初のトリプルアクセル+トリプルトーループ(3回転半+3回転)を決めたあの子ですよ。
もうね、ビックリしました。私は事前情報として紀平選手が3アクセルを持ってる(跳べる)ことを全然知らなくて。直前の6分間練習の時に、その3アクセル、3トーループ、の後に2トーループも付けて飛んでたんです。単独で飛ぶことすら難しい3アクセルなのに。3連続ですよ、しかも3・3・2!しかも綺麗だった、ものすごく。あの安定感。
おかしい。
おかしいくらいすごい難易度です。
ちなみにこれは男子でもトップ選手以外は難しいです。
すごいものを目撃してしまいました。
ちなみにジュニアの女子シングルではこの紀平梨花ちゃんの大技(試合では3回転半+3回転のみ)の他にロシアの選手が4回転サルコウを跳べるらしい。試合ではチャレンジしたものの転倒してしまいましたが。
男子が4回転時代に突入して、するとこれから女子もどんどん跳べる選手が出てくるんだろうなぁ。すごい時代になったなぁ。きっと伊藤みどりさんがあの3アクセルを決めた時も皆同じように思ったのでしょうね。すごい時代がやって来た、と。

アイスダンスでは、カナダのテッサ・バーチュー&スコット・モイヤー組(テサモイって言うんだってー)が抜きん出て滑りが美しかったので書き残しておきます。オリンピックが楽しみです。
もちろん、女子シングルではイタリアのカロリーナ・コストナーも。コストナー選手の、ジャンプからスケーティング、からスピン、からまたスケーティング、ジャンプ、と1つのプログラム全体を通してどこにも滞りがない、流れるような演技が素敵でした。そして内側から湧き出すような笑顔。あれをショーではなく試合で出せる選手って、なかなかいない。やっぱりベテランならではの力量なんだなぁと思います。

ジェイソン・ブラウンは残念ながら上位入賞がなかったせいなのか日曜のエキシビションには登場しませんでしたが、アダム・リッポンは良い声で歌ってくれました(笑)。そうなの。うた。歌ってから、滑ってくれたの。歌もいいし本人も色気たっぷりだし(ゲイを公言している彼はやはり半端なく艶っぽい。ジョニー・ウィアーに通ずるものがある)滑りはカッコいいし、スタオベ必至でした。スタンディングオベーション。ぽんぽこ、泣く。泣いて感動する。我が人生に一片の悔いなし…ッ!とかいう勢いで。

そうそう、泣くと言えば。
会場の外に、キスアンドクライと同じセットで写真が撮れる特設会場がありました。もちのろん、喜び勇んで撮ってきましたとも。本人写真は載せられないので、セットの写真だけ。



花束とかクマさんが用意されているというこのサービスっぷり。至れり尽くせりだぜ!この特設ブースを用意してくれたキャノンさんありがとう。

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