愛を知らないあなたに
おかしい・・・というか、どういうこと?

鬼は、神社の中に住んでるってか?


というかあたし、一体何をどうしてここまで来たんだ・・・。




むむむと首を捻りながらも勝手に奥へと進んだ。




だって気になるし。


あたしけっこう好奇心旺盛なんだよね~。



なんて暢気に思いながら、入り口に手をかけたとき。










「何をしている、生贄。」



低い声が聞こえた。

何の感情も込められていない――絶対零度の声。




あたしは視線を真っ直ぐに後ろに向けた。






あたしの数メートル後方には。





「鬼、さん・・・。」





あたしを冷たく見据える、鬼がいた。





< 10 / 377 >

この作品をシェア

pagetop