愛を知らないあなたに

あたしの“好き”

・・・・・・どういう、ことなんだよぉ・・・。


あたしは呆然と突っ立っていることしかできなかった。




そんなあたしの耳に聞こえたのは・・・・・・



「え、タマ、どういうこと?

あの子生贄なんじゃないの?琥珀、食べないの?」


「うむー。なんか琥珀食べないっぽいよー」


「なんで?」


「さぁー。」



どうやら話を聞いていたらしいタマとりょっちゃん?の会話。



そういやりょっちゃんって一体・・・・・・


疑問に思ったあたしは、声のするほうへのろのろと首を動かした。




そしたら―――なんか、奇妙な生物が見えた。


頭にお皿がのってて。

背中に甲羅があって。

手には水かきがあって・・・って。




「河童じゃん!!!!!!」


あたしはびしぃっと、河童らしき生物を指差した。


そうしたら、河童らしき生物はにこりと笑った。



「あ、初めまして。ボク、河童のリョクです。

気軽に“りょっちゃん”って呼んでください。」





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