愛を知らないあなたに
しみじみ思っていると、タマはおもむろに唇を動かした。
「―――幾度。
陽がのぼり、沈み、月が顔を出し、星が瞬いても。
わたくしは、あなたを想っております。
あなただけを。
あなたがわたくしを恨んでいても。
憎んでいても。
忘れてしまったとしても。
わたくしはあなたを想っております。
たとえ呪いがわたくしを蝕んでも。
わたくしがあなた以外の方に抱かれていようとも。
わたくしは、あなただけを想っております。
狂おしいほどに、わたくしは。
あなただけを、愛しております―――。」
どこか虚ろな瞳で。
どこまでも切なく、狂おしく。
タマは謳うように呟いた。
ハッと、息を呑むほどに、その顔は。
“女”の顔だった。
「―――幾度。
陽がのぼり、沈み、月が顔を出し、星が瞬いても。
わたくしは、あなたを想っております。
あなただけを。
あなたがわたくしを恨んでいても。
憎んでいても。
忘れてしまったとしても。
わたくしはあなたを想っております。
たとえ呪いがわたくしを蝕んでも。
わたくしがあなた以外の方に抱かれていようとも。
わたくしは、あなただけを想っております。
狂おしいほどに、わたくしは。
あなただけを、愛しております―――。」
どこか虚ろな瞳で。
どこまでも切なく、狂おしく。
タマは謳うように呟いた。
ハッと、息を呑むほどに、その顔は。
“女”の顔だった。