空色Loveカラー 〜心の内に秘めた恋〜
クラスに行くと7割近くの人が、静かに座っていた。

…うわ、流石トップクラスの学校だ。

あたしがココに入学した理由は、王子様との共通点作り。

だって、古語川高校って聞いて、更に勉強した。

そしたら、一揆に偏差値がぐんっと伸びて…晴れて古語川高校に入れたって訳。

…でも、卒業している場合もある。

あの時のあたしは中学三年生。

あの人はすごく背が高くて…、王子様は2年生くらいかな?

なんて思ってるんだけど…。

「じゃらあたしの席ココだから、静かにしてるよ」

あっという間に由宇ちゃんは自分の席を見つけて、メガネをかけて…読書中。

早い…早いよ由宇ちゃん!

あたしは黒板に貼ってある座席表を見て…窓側の真ん中らへん。

最高に良い席を貰いました!

あたしの隣はまだなのか、カラカラ。

あたしは自分の席に座って、何しようかな?

なんて考えていた。

ーーガラッ

「おはよーす!」

勢い良く開いたドアに一人の男の子。

…なんとなーく、王子様に似てる気がするのは…気のせいかな?

しかも潔いも良い。

「おはよう」

皆驚いている中、あたしは王子様に似てる男の子に挨拶を返す。

「おぉ!ノリいいね!」

自分の席を見るよりも、あたしに興味を示している男の子。

「あー、うん。このクラスじゃ馬鹿な方だからね」

少し笑って、男の子を見ると……顔を真っ赤に染めて、驚いている。

ん?

……もしかして、熱っ?

「…熱あるの?」

あたしは冷え性の手で、男の子の額に触れる。

でも…それなりにはあったかいものの、熱があるとは言えない気がする。

「だ、大丈夫だって」

ニコリと笑って、あたしの頭を撫でる手。

…あ、王子様の撫で方ではない。

「…どこいるのかな?」

知らぬ間に呟いて居たあたし。

「誰か探しておるん?」

ケロッとしてあたしを不思議そうに見つめる。

「…うん。王子様探してる」

「へっ?…お、王子様?」

…当たり前の反応を、ありがとう。

いつもそうだった。

このあといつも、

じゃ、王子様見つけるの頑張ってね!

そう言っておしまい。

「じゃ、…………探そうぜ?」

ニヤリと笑う意地悪そうな顔。

「えっ?」

あたしは思わず首を捻る。

「俺、男友達なら知っておるよ?」

優しく笑うその姿に……、王子様と少し被った気がした。
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