狼に捕まったひめ
出会い

緋芽side

「春樹くんカッコイイよねぇ」

春樹くんて誰だろ?
そんなにかっこいいのかなぁ。

「きゃっ!」
「わぁぁぁ、ごめんなさい!!」
え、何この子。チョー可愛い!

「あの、大丈夫ですか?」
「え?あ、あぁ大丈夫です。」

かわいい!友達になりたい!!
「なろうよ。」
「へ?」
「え、いや?」
「いや、全然!!」

名前なんていうんだろ?
「原野 ちはる」
「へ?」
「名前」
「えっと、え?」
「名前なに?」
「あ、佐藤緋芽です。」
「緋芽、いくよ。」
「え、どこ・・・

きゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」


「はぁ、はぁ、はぁ」

「あっクラスいっしょぉー♪」
「うそ!?」
「2組だよ。あ、あと春樹くんも♡」
「あっ、なんかカッコイイて噂の人?」
「そうそう!よし、いこっか。」

ま、まさか、また走んの?

「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」


「よし、席つこっ。チャイムなるよ。」

し、死ぬ・・・!!
はぁぁぁぁぁぁぁ。

「ぉぃ・・・おい。」
「ほへ?」
「お前、名前なに?」

ちょ、ちょっと待って!!
カッコイイんだけど!

「佐藤緋芽でしゅ。」
「ふっ・・・。」

え?今、笑われたんだけど?
「ははっ、でしゅ。て何?でしゅ。とか・・・ちょーうける(笑)」
「むっ、笑わなくてもいいじゃん。」
「俺は村上春樹。」
「春樹!?今、春樹て言った!?」
「言ったけど?」

どおりでカッコイイと思った。
噂の人ぢゃん。

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