ここにいるよ
オレンジ
双子って事は

兄弟って事は

血が繋がってるって事!?

え、え〜〜〜


意味分かんないよ〜

頭痛くなって来た

信じられなくて現実逃避


「やっぱり驚いたか」

一樹は冷静に紅茶を飲んでる


「お〜い♪渚ちゃ〜ん」


近くで忍が呼びかけてくれるけど


聞く耳持たないぐらい動揺が隠せない




「忍さん!そろそろ時間ですのでスタジオに…」



飯島さんがバツ悪そうに割り込む



「あ、はい!」


忍は脱いだ帽子をまた被るとドアへ急いだ


そして何かを忘れたかのように振り向くと


「一樹!まだいるだろ?」

「あ、ああ」


「なら、一階のカフェで待っててよ♪」


「面倒くせぇ〜」


「いいじゃん!待っててくれるよね?渚ちゃん♪」



「え!あ…は、はい!」


「よかった♪んじゃ、これあげる」



ギュ〜

私の手の平を優しく握った

キャ〜

て、手が触れてるよ〜

ん?

何か入ってる?


そろ〜っとゆっくり手の平を開けると



そこには…

オレンジキャンディ

かわいい包みに入ってる


「んじゃ、待っててよ〜」

そう言いながら部屋から去って行った
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