右隣の彼
リビングのソファーで眠っている岸田くんの
傍まで行くとやっぱり岸田君は眠っていた。
私がここにいるなんて知らないんだろうな・・・

「岸田君・・・・私帰るね。明日はちゃんと出社するのよ・・・」
小さな声で眠ってる岸田君に話しかけそのままたち上がり
メモをテーブルに置こうとした時だった。

「帰らないでください・・・」
「え?」
振り向くと岸田くんが弱弱しい声で私を引き止めた。
「兄貴が先輩に連絡入れたんでしょ?・・・忙しいのに
 すみませんでした。でも俺・・・今めちゃめちゃうれしい」

ドキッとした。
体調が悪くて目が潤んでいるイケメンに
今めちゃめちゃうれしいって言葉はかなりの破壊力だ。
一瞬昨日のキスを思いだして
顔がカーッと赤くなる。
「そ・・そういうのは彼女に言う台詞じゃないの?
そ・・そうよ彼女・・お兄さん岸田くんの彼女の連絡先知らなかった
みたいで私に連絡してきたみたいなの。私が彼女に連絡するから
岸田君電話かけるだけかけたら?つながったら私が事情を説明してあげるから。
彼女絶対飛んでくるよ!」
自分で何を言ってるのかよくわからなくなってた。
でも彼女持ちの人の家にいるのはやっぱり居心地が悪い。
しかも昨日思いっきりキスしちゃったという後ろめたさもかなりあった。
だが岸田君は・・・

「一美と一緒にいたい」
なんでそこで名前で呼ぶわけ?
今私、彼女を呼べって言ったんだよ。

どうすんのよ~~!
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