緑の風と小さな光 第1部
それから

エルグがセレを狙った理由、

セレがエルグに捕まったフリをした事、

ガルテンの小屋に入った途端に、セレが意識を失って危なかった事、

ルルグが助けてくれた事…などなどを話した。

ピアリの眉がまたつり上がった。


「セレ!油断だらけじゃないの!フィズごと体を乗っ取られたらどうするの!?」

「いや、身体も魂も俺のでなければフィズは宿主とは認めないだろう。

魂が入れ替わったりしたら何の力も発揮しなくなると思うよ。」

「あなた自身は?もしフィズの力が消えたら死んでしまうんじゃないの?」

「……」

多分、死にはしない。

自動的に冬眠状態になるだろう。だが迂闊《うかつ》だったのは確かだ。

セレは何も言えず、黙り込んだ。

「元はと言えば俺のせいだ。そんなにセレを責めないでやってくれ。…ところでフィズって何?」

エルグが言った。

「あ…」

ピアリもうっかり秘密を漏らしている。

「エルグ、例の魔法石の事だよ。…ピアリ、大丈夫だ。エルグ達はある程度知っている。」

「そう…」

ピアリはほっとした。


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