どうぞ、あなたの好きにして
誘惑したいのはあなただけ
「えーっ!!まだヤッてないの?!」


最近、一人暮らしを始めた私のワンルームで下品な言葉が飛ぶ。よかった。一人暮らしで。いつまでも実家にいられないと一人暮らしを始めたのは1ヶ月前。ここに人を呼んだのは優香さんが初めて。


私の前で信じられない、ありえない、男じゃないとチューハイを片手に散々呟く優香さん。



私、石川恵那が会社の同期の松本修吾さんと付き合うようになって3ヶ月。私は最初、違う人を好きだったけれどその人のキスシーンを見て泣く私を抱きしめてくれた修吾さんを好きになった。



それから勘違いをしたりもしたものの無事、お付き合いを始めることができた。でも、修吾さんとキスこそはしたもののそれから一線を越えることはない。


多分、修吾さんは私がハジメテだということを知っていて大事にしてくれているんだと思うけど私もいい歳。それに実は興味津々だったりする。



とはいえ、私から誘えるはずもなくいつまでも進まない関係に痺れを切らして優香さんに相談することにした。
< 1 / 21 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop