あなたに触れたくて...

「……」

私は、下を向いて黙るしかなかった。


「でも、結愛が決断が硬いことは知ってるから。

これ、飛行機の時間。

結愛の気が変わったら、この時間に会いに来てよ。
変わらなかったら、来ない。

そうしよう??」


「えっ、でも…

どっちにしてもお見送りはしたい…」


「結愛の顔を見てしまったら、諦めれなくなる。

だから、お願い。」

蓮の真剣な顔をみると、断れるはずがなかった。


「分かった…」


「そんな顔すんなってっ!!!
どっちにしても、会いには来るから。」

蓮は私の髪をガシガシっとなでた。


「じゃ、結愛。またな??」

「うん。また。」


蓮は帰っていった。

< 154 / 175 >

この作品をシェア

pagetop