もう一度、逢えたら…
ふとなにげなく
隣の席の女子生徒の方へ
顔を向けると、
彼女と
目が合ってしまった。


彼は一瞬
たじろいだ素振りを見せかけたが、
何事もなかったかの様に
視線を外した。


その後、
今までの話を
彼女に聞かれたと思ったのか、
ちょっと
照れくさそうな表情を浮かべていたが、
いつもの様に腕を組むと、
そのまま
俯き眠る姿勢をとった。


目が合ってしまった女子生徒は、
彼を見たまま
怪訝そうな表情を浮かべていたが、
誰かに呼ばれたため、
視線をあげ
振り返ろうとした。


彼女の目には、
眠った振りをした男子生徒を、
窓際から
複雑そうな瞳で見つめる
男子生徒が
立っているのが映った。
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