俺を嫌いになればいい。





「何の映画を見てたの?」

「―‥大好きな人が遠くに行ってしまうお話だよ」





昨夜の、枕を濡らす感覚を思い出してそう言った。



込み上げてくる悲愴感に目を瞑る。





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