俺を嫌いになればいい。
「お前他の女といるとこばっかりあの子に見せてるけどよ、実際何もしてねえじゃん」
「…当たり前だろ。"何か"する意味がわからねえ」
「女泣かせだな、お前は」
グイッと酒を飲み干すバカ。
ここは俺とこのバカの行き着けのBARだ。
こんな場所、アイツとは来たことねえ。
アイツは俺がタバコを吸うことすら、嫌がった。
アイツが『止めて』と言って止めたつもりだったタバコも、この変な意地が始まってからまた吸い初めてしまった。