俺を嫌いになればいい。
不安げに眉尻を下げる紗絢に飛鳥はバッサリ言う。
『違う。別れたいわけねえだろ。
お前にこれを渡す』
『ピアス?でもこれは飛鳥の大事な、』
『だからだ。これを渡したとき、お前が決めろ。
捨てるか、大切にするか』
『す、捨てるわけないよ!』
『今は、だろ?いずれ分かる。
お前が選択肢を迫られるときは必ずやってくる。
これを渡すときは俺が“限界”だっつうことを忘れるな』
人間関係と愛情面に揺れる、アメジスト。