YUMERI〜女のコにはユメとキボウがあるのだ!〜
希望梨が考えていたのは、稔と顔を合わせるのが気まずいというだけだった。
しかし、刺すような視線をビシバシ感じた。
笠倉酒店の前を通らないようにしてるのに。
…。
気になって振り返ると、同じ高校の生徒である。
……?
自転車を漕ぎながら振り向くのは危ないので、すぐ前を向いた。
校門をくぐって、自転車置場に向かう。
ちょうど涼子も自転車を停めている所だった。
「おはよう、涼子ちゃん」
「……」
涼子が一瞬沈黙し、
「…おはよう」
いつものようににっこり笑った。
カチャリ。
涼子の自転車の鍵がかかる音がした。
可愛いキーホルダーがついた鍵を、涼子は握りしめた。
希望梨は教室に近づく度に緊張した。
涼子は名前の通り、涼しげに手を振って自分の教室に向かった。
…涼子ちゃんに相談したら良かったなぁ。
でも何て?
…りおが聞いたら何て言うかなぁ。
笑われるよね…。
私なんであんなにパンダが欲しかったんだろう。
いや、可愛いかったけど。
ちょっとレトロチックで。
非売品、てのがやっぱり心惹かれるよね。
でも自分で取るべきだったよね。
でもでも凄く可愛いかったし!
いや、稔に借りを作りたくないから500円返さなきゃ。
何で何で私ってば!…でも気に入って枕元に置いてるし!
今日小銭持ってたっけ?
いや、今日はお札だけ!
こないだお小遣銀行で下ろして…。
教室の手前で財布を探り、お札を見た。
二千円札〜!!
しかし、刺すような視線をビシバシ感じた。
笠倉酒店の前を通らないようにしてるのに。
…。
気になって振り返ると、同じ高校の生徒である。
……?
自転車を漕ぎながら振り向くのは危ないので、すぐ前を向いた。
校門をくぐって、自転車置場に向かう。
ちょうど涼子も自転車を停めている所だった。
「おはよう、涼子ちゃん」
「……」
涼子が一瞬沈黙し、
「…おはよう」
いつものようににっこり笑った。
カチャリ。
涼子の自転車の鍵がかかる音がした。
可愛いキーホルダーがついた鍵を、涼子は握りしめた。
希望梨は教室に近づく度に緊張した。
涼子は名前の通り、涼しげに手を振って自分の教室に向かった。
…涼子ちゃんに相談したら良かったなぁ。
でも何て?
…りおが聞いたら何て言うかなぁ。
笑われるよね…。
私なんであんなにパンダが欲しかったんだろう。
いや、可愛いかったけど。
ちょっとレトロチックで。
非売品、てのがやっぱり心惹かれるよね。
でも自分で取るべきだったよね。
でもでも凄く可愛いかったし!
いや、稔に借りを作りたくないから500円返さなきゃ。
何で何で私ってば!…でも気に入って枕元に置いてるし!
今日小銭持ってたっけ?
いや、今日はお札だけ!
こないだお小遣銀行で下ろして…。
教室の手前で財布を探り、お札を見た。
二千円札〜!!