レモンキャンディー
甘いキャンディー

―4月、始まりの季節―


私、佐藤那奈は真面目とは程遠く
常にだらけているにも関わらず
成績だけは良い要領の良さだけで
県内でトップの高校へ進学し

今、その入学式で眠気と戦っている

(あぁ、めんどくさいな...
入学早々服装違反で指導かかっちゃうし、
課題が終わらなくて寝てないし、
こんな真面目ばっかの学校で
生きていけるのかなぁ...)

幸い居眠りも見つからず
指導もすぐ終わり
同じ中学だった史織と
ほとんど残っている課題を
片付けることにした。

「ねぇー、なぁな数学得意でしょー?」

なんでそんなわかりきったことを聞くのか、こいつは

「そりゃね。理数科だし(笑)」

理系科目が得意な私は理数科に進み
文系科目が得意な史織は英語科に進んだ

「もうさーこれ終わんないから前半私がやるから、後半なぁながやって終わり次第写メで送るってのはどうー?」

...前半既に終わったんだけど。

「じゃあ英語見せろ」

「もぉー高校でもそんな口悪くてドSだったら彼氏出来ないよー?」

周りから見るとすごく威圧感があるらしい私は昔から友達が少なかった。

「彼氏彼氏うっさいな(# ゜Д゜)」

「ごめんごめん(笑)」
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