携帯フケータイ。
「心配したのよ?!もしかしてどっかの国に連れてかれたんじゃないかとか、どこかで倒れてるんじゃないかとか……!」

そう言う彼女の表情は真剣だった。

嬉しい。そんなに心配してくれてたなんて。

「ごめん、俺さ」

事情を説明しようとした俺に、彼女はもう一度ぎゅっと抱き着く。

「……もういい。無事だったから。許す」

怒ったその口ぶりは、彼女の不安がどれだけ大きかったかを物語っている。


俺は、そっと彼女の背に手を回し、囁いた。

「心配させて、ごめんな」



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