オレ様探偵とキケンな調査
目が覚めた薄暗い部屋の中。


あたしの上にはタバコの匂いの染みついたタオルケットが1枚かけられていた。


あたし…帯金さんと…。


“結ばれた”という感覚はなかった。


“動物的な本能の情事”


しいて言葉にするなら、そんなセックス。


虚しさしか残らなかったのはきっと…帯金さんも同じなんだろうな、と思った。


───コツン


目をこらすと上半身裸の帯金さんがビールの缶をテーブルに置いたのが見える。


「夕方。まだ旦那は帰ってないだろうな」


あたしはタオルケットの中で服を身に整えてそのまま床に座り、帯金さんの次の言葉を待つ。


「手、切れてんだろ。来い」


掠れた声に呼ばれ、あたしがソファーの隣に座ると、帯金さんは指に絆創膏を巻いてくれた。


「ゴメンとか悪いとか言わねぇから」


「…ハイ」
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