オレ様探偵とキケンな調査
「椿」


「ハ、ハイ…」


「オレにその体、命、まるごと全部預けてくれないか」


「帯金…さん…?」


「もう支えらんねぇとかだらしないこと言わない。オレは椿を一生守る、支える。泣きながら、笑いながら、時にはケンカしながらでも、オレはオマエを生涯愛し続けるよ」


「晃さん…」


「椿…」


晃さんの手があたしの目尻の涙をすくう。


髪を撫でて熱い眼差しで、その目にあたしだけを捉える。


唇から名前と一緒に漏れた吐息は、優しいキスとなってあたしに降り注いだ。


「椿、愛してるよ」


「…っ…っ…!あたし…あたしも…!晃さんを…」


「ゴホッ、ゴホンッ」


「「───!?」」


「あの、ここ病院なので、続きはご自宅でお願いできます?」


冷たい看護師の視線に、あたし達は2人揃って顔を赤らめた。
< 238 / 245 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop