優しさ、そして愛


枕ってこんな早く飛ぶのかって
速度で私の頭上を飛び交う枕たち




あ、斎に当たった





すっごい痛そうな落としたんだけど
大丈夫なのかな…






ちょっと危ないけどみんな
楽しそうだな







「杏…」





私の目の前には蓮






竣とお兄ちゃんは斎を
集中的に狙ってる





「杏は投げないのか?」






私の手には未だ投げられていないままの
枕が一つ






これって蓮に投げてもいいのかな?






「投げても、いい…?」





「あぁ」





「えいっ」





私の投げた枕はポスッと
音を立て蓮に当たった





「楽しいか?」





「うん!」





みんなみたいに早くは投げれないけど
人生で初めての枕投げは楽しかった









いつの間にか決着は
ついていたようで私たちの
チームが勝っていた






斎は起き上がらず
馨は目に涙をためている





翠と奏斗は苦笑い





蓮も笑っていた













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