オオカミくんに、食べられちゃった赤ずきん


本気で怒っている時、冗談の時

照れている時

そういう表情がしっかりと分かるから。



「まぁ、別に俺……お前のこと嫌いなわけじゃねぇから」


「へ?」


「勘違いすんなよ……!好きだとは言ってねぇからな」


「あ、うん」


彼は顔をほんのり赤く染めながら言う。


どういう意味だろう……

と考えていると


「じゃあ、明日な」

彼は私のタオルをふって、教室から出て行った。


てっきり嫌われているのかと思ってたから


「嫌いじゃないんだ……!」


私はとても嬉しくなった。

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