オオカミくんに、食べられちゃった赤ずきん


『君のこと丸ごと全部食べ尽くして

終わりにしてあげる』


こんな事言うくらいだもんね、

もう彼とは、絶対に関わりたくないよ。


でも……

あの時、手を触られても大丈夫だったのは驚いたな。


家に帰っても湿疹が出ずに済んだことを不思議に思いながらも

私は始まった授業に集中した。


授業さえ、始まっちゃえば

話しかけられる事は少なくなるから安心だ。


「おい、挙動不審女」


びくっ!


また、隣の席の男子だ。


「教科書忘れたんだけど見せてくんねぇ?」

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