スピカ
一章 白い世界
『東京ドーム
jupiter 3th anniversary ツアーファイナル
18:00〜未定』

16:00会場には既に多くのファンが来ていた

jupiter 今人気急上昇のロックバンド
今日はその三周年の記念ライブツアー最終日でもあり、ボーカルのレイのバースデイライブでもあった。
そのためファンもバンドのメンバーもいつもより気合が入った様子だった。


控え室に集まるjupiterのメンバー達
vo.レイ 凛として整った顔立ちとそれに似合った長身、低音の思わず聞き惚れる声がファンの間でも1番の人気を博していた。
gu.アオ 幼い顔立ちとクリーム色の柔らかい髪、低身長で少し意地悪な性格がファンの中で親しみ易さを感じられていた。ラップなども担当している。
gu.タカト 端正な顔立ちは勿論、ギターの腕は世界からも注目が集まるほどのものでタカトのギターソロもライブでは大きな見せ場になっていた。
bu.ユイト アオと共にラップやコーラスも担当していて、レイとは違う魅力がある声に魅了されるファンも少なくない。
do.サクヤ メンバーで一際背が高く、ミステリアスな雰囲気と優しい性格に根強いファンが多い。

5人は幼い頃からの仲良しグループでバンドを結成してからは正確には10年経っていた。だから3周年というのはメジャーデビューしてから3周年という意味だった。それでも5人にとって特別な日には変わりはない。今日のライブを成功させる為、全員で気合いを入れ直した。

開演5分前
「jupiterさん、そろそろスタンばってください!!」
スタッフからの掛け声を聞き、レイが
「よっしゃ!いくぞ!」と言ってステージの上に上がった。
他のメンバーもレイに続いて続々とステージ入りし、準備を整える。


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