幼なじみはイケメン4人組


「歩夢、晃太と正人は?」

「ちょっと旬ちゃん、俺の変身っぷりにはノーコメント?」

「はいはい、可愛い可愛い。 で、晃太と正人は?」


「……ちぇっ、つまんないの。 晃太兄と正人は上で照明のセッティング中だよ」

「え、ドレスで?」

「ううん。 実はさ、照明やってた子が怪我しちゃって人手が足りないんだと。 だから晃太兄が照明やって、正人はそのお手伝い」



……そっか、結局晃太くんとマーくんは出ないんだ。

二人の女装姿が見られなくて残念なような、マーくんに怒られなくて済むのは、安心したような……?



「スタートは16時だっけ?」

「んにゃ、もう少し早まるらしいよ。 結構 参加者が多かったし、一般のお客さんもいっぱいでコンテストに期待大!! だから、17時までに終わるか微妙っぽい」

「そっか」



携帯で時間を確認した旬ちゃんは、口元に手をやって何かを考え始めた。

あー……『実行委員の顔』だ……。



「ミサ、俺 上に行って様子見てくるよ。
あと照明いじれる奴に心当たりがあるから、そいつに連絡して色々話してくる。
悪いけど、ちょっとここで待っててくれる?」

「……ん、りょーかいっ」



予想通り、『学園祭に懸けてる男、旬ちゃん』だ。


私に声をかけたあと、旬ちゃんはあっという間に晃太くんたちのところへと駆けていった。


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