マンガみたいな事が起きました。


それもさ、

さつきと大雅が隣同士だから

必然的にあたしと裕貴くんが隣同士なんだよね。


皿を拭き終わり、
渉がいるソファーへ向かう。


渉は、あたしの分を開けて座っている。


キュン……


こうやって優しくされると、
なんか、こう……。


「舞、さっきから考え事しすぎ」


「えっ!
………きゃっ…」


ソファーに座った途端、
あたしの腰を手で引き寄せた。


「それって、俺の話無視してまで考えること?」


耳に響く低い声。


その低さが心地よくなっている。


「無視、してないよ?」


無視してないから、

だから……



こんなに近寄らないでっ




< 141 / 341 >

この作品をシェア

pagetop