ここで歌うは君がため〜交わされた約束〜

☆クロヴァローゼ国の確執


ゆのに与えている部屋に入ると、レヴァノンが神妙な顔で話し出した。


「ユノ様、今からお話することは、ご内密にお願いいたします・・・」

「わかったわ」

「このクロヴァローゼ国は・・・」








ゆのは、レヴァノンの話を頭の中で要約して整理した。


このクロヴァローゼ国を治めているのは、クリストフ・フェテノール・クロヴァローゼ国王様。

この国王様は、オズヴェルドの父親にあたる。

オズヴェルドの母親は、クリストフ国王様の第2王妃にあたるのだとか。
つまり・・・側室ね。

正室の王妃様が生んだのは、アレン・グレスト・クロヴァローゼ様。
この方は、王位継承権第1位をお持ちなのだが、不治の病らしい。

クリストフ国王様にはオズヴェルドのお母様の他にも側室が3人いる。
ちょっと多過ぎやしないかしら・・・。


第3王妃の息子は、ヴァリオルド・カルファ・クロヴァローゼ様。
この方はなんと行方不明。

第4王妃の息子は、ダリウス・ネイティ・クロヴァローゼ様。
この王妃様は身分が低い方だったそうで、息子のダリウス様に王位継承権を与えるか議会で話し合ったそうなのだが、その最中に事故でお亡くなりに。

第5王妃の息子は、テト・ネイティ・クロヴァローゼ様。
テト様のお母様が今回話題になったクレア王妃らしい。


なんだか呪われた王家みたいに感じるのは、気のせいだろうかーーー?


息子である王子が不治の病になったり行方不明になったり亡くなってしまったりしたものだから、クリストフ国王様は心を病んでしまわれているらしい。

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