チャット恋愛注意報!!2 ~メガネ男子とハプニングkiss !?~ (旧)
話す、って……え、チャットでってこと……?
「俺の使ってるサイト教えるから、そこに来て」
「え、いや、あのっ……」
「名前はカタカナの『シュウ』、もしくはアルファベットで『YUKI』」
そう言った雪村さんはカバンからノートとペンを取り出して何かを書き始め……それが終わったあと、ノートの端を破って私にくれた。
そこに書かれていたのは、チャットサイトの名前だ。
「2チャットのところで待つから、テキトーに話しかけて」
「あ、あのっ……雪村さんっ……?」
「電車、そろそろ来るよ」
ニコッと笑う雪村さん。
……その後すぐに電車が到着し、雪村さんはなんでもないような顔で乗り込んだ。
私も慌てて乗るけど、その後、会話はなく……。
昨日と同じように一緒の駅で降りたけど、雪村さんはすぐにバスに乗って、行ってしまった。
私は無言で彼を見送り、ノートの切れ端をギュッと握り締めるだけだった。