小雪くんが私に冷たい理由。
「いいよ、そんなの。私、嫌われてなかったってだけで、満足だよ。」




笑顔でそう言って見せた。




あの日から、ずっと小雪くんには笑顔を見せていなかった。



「っ、…やっぱ安藤の笑顔、好きだ」




え、えええっ




ちょっとストレート過ぎやしませんか?




さっきからずっと抱き締められたままだし……。




でも、実はそんな状態も悪くなかったり。



小雪くんの腕の中、何故かとてもホッとするんだ。




だから、居心地がよくて。




ずっとこの時間が続けばいいのに、とも思ってしまうほど。


< 65 / 87 >

この作品をシェア

pagetop