僕の彼女は未来型(Lastsiensficton)
冷ややかな眼で僕らを見ると右手を前に突き出す。


『では、そろそろ、死んでもらおうか??』

奴が叫ぶと、朱色の閃光が放たれた、未来は僕を、無理矢理突飛ばし、ハラリと光を避けながら、奴に向かう、右手に青白く光を放つ光の剣セイバーを握りながら、奴を切り付ける。


奴は、それを右手に握った朱色のセイバーで受けながら、憎らしげに言い放つ。


『あくまでも、我々の邪魔をする・・・』


『邪魔をしたくは無いから、いい加減・・消えてくれないか?』
二人は、足場の悪い瓦礫の山で高速の剣技をくりだしていた。


僕らの敵と未来は初め互角見えたが、徐々に未来は黒服の奴に押されていく。


未来の長い黒髪がセイバーで掠め取られ、宙にバラバラと舞う。 


鋭い眼光で、彼の動きを捉えながら、隙を突く。


僕は、彼女をただ見守る事しか出来ないのだろうか?


彼の剣が、未来のセイバーを弾き飛ばす、未来は勢いに呑まれ、そのまま瓦礫に倒れこむ。


彼は、歪んだ表情で、倒れこんだ未来を見て、まるで石ころか何かを見る様な無機質な表情で、セイバーを振りかざすと、躊躇なく、未来に突き刺そうとする。


『これで、終わりだ・・未来の騎士さん!』


僕は彼女を助けたい、感情よりも早く、彼に飛び付いていた、殺されてしまうかもしれない事は覚悟していた・・・


『きぃさまぁぁ―――あぁぁぁ―――』


叫びながら、飛び付こうとする、彼は振り上げたセイバーをそのままに、こちらに振り向き、蹴りを繰り出した。


重い蹴りは、腹部に入り、激痛が走る。
そのまま、意識が遠退きながら、宙を舞い、瓦礫につっぷした。


視界が白くなりながらも、未来を助けたい気持ちが辛うじて、僕を留まらせた。

『うわぁぁぁ〜っ』

口の中に広がる鉄の味・・血の匂いを感じながら、叫び声をあげて、痛みを消そうとする。





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