一週間だけ付き合って

走って、走って、走ったらいつの間にか中庭についていた。


中庭には1人、お弁当を食べるマナちゃんがいた。


…どうしよ。マナちゃんいるし。
戻ろっかな。


そう思っているとマナちゃんに気づかれてしまった。


「藤本さん?」


ビクッとしてマナちゃんの方を見る。


「やだぁ、そんな怖がらないでよ。」


マナちゃんが微笑みながら言う。



「ご、ごめん…」



「冗談よ。

それより藤原さん、私もうあなたのこと恨んでないから。

よく考えたら私以外の女を好きになる人と別れてよかったって思ってる。

それにーー」


マナちゃんはここまで言うと顔を赤らめた。


「それに私、彼氏できたし。

それこそ西村君に負けないくらいの彼氏よ。」


そう言ってニコッと笑うマナちゃん。
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