君の居場所


その頃――――


「春はきっと、明日に攻める。

明日は春の近くにいてね。

でも、あくまで尾行よ。

分かっているわね?」



「「「ああ。」」」



3人は、さも当たり前のように頷(うなず)く。



「あと、竜と隆は西風の倉庫に待機!!」



4人は、綿密な計画を立てた。

彼女に知られてはならない、と思いながら。

だが、彼女達は知らなかった。

いや、知らなさすぎたのだった。

西風がどれほどのものか。

正確にいえば、西風の総長が、だが。

彼女が戦った下っ端の、何倍も、何百倍も、強いという事を・・・。

とても、とても、強い。

けれど、彼女は強い。

彼女より強い人など―――



それはまだ、誰にも分からない。


でも。

彼女を上回る人は、きっと存在するはず。






< 33 / 174 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop