ブラックレター~高嶺の花に恋します~




「…どうしたらいいのか、まったくわからない…」




便箋を目の前にしてそう思う。


人に手紙を書くなんて何年ぶりのことだろう。

最後に書いたときのことすら覚えていないのだ。

何て書いたらいいのかなんてわからない。


だってファンレターなんて名ばかりで、私が書くのはどう考えてもラブレターなのである。


ラブレターなんてもの、人生で一度だって書いたことはない。




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