2番目に好きな人との結婚

エピローグ



無邪気に サッカーボールを追いかける 永護の姿を見ながら ハルさんに
話しかける。


「ハルさん…俺まだ たまに思うんです。
あの時…俺が澪を ちゃんと和也君に返してたら、和也君は 本当の自分の子供を愛せていたんじゃないか…って。」


…そう。そして 澪も…和也君の子を…


「…それは なかったかもな 」


え? …なかった?
ハルさんと 目が合うと 少し苦笑いをして 話しを始めた…


「俺もな…自分の嘘に 苦しんでた。俺が嘘を言わなければって。でも…和也が俺に残してくれた手紙で、救われたんだ 」


「ハルさんにも? 」


「ああ。俺にもな。あいつ…強い抗がん剤治療のせいで 子供作れるか わからなかったらしい。…それも 澪を探さなかった原因だろうな。もしもの時 澪に残せるものがないんだ…」

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