お向かいさんに恋をして
「やっほーさくらちゃんっ!
今日バイトじゃなかったっけ?」

ほくほく気分でアパートに向けて歩いていると、後ろから肩を叩かれた。

「あ、留奈さん!
聞いて下さいよ~!」

学校帰りなのか、作業用だと言う大きなバックを肩からかけた留奈さんが、きょとんと私の顔を覗き込んだ。

「いいことあった?
すっごい顔、にやけてるよ?

ああ、雰囲気もおかしいよ?
花が飛んでそうってゆーか、音符を飛ばしてそうってゆーか。
とにかく浮かれてるって感じ?」

で、何があったの?
と、にやける留奈さんに首を傾げる。

わたしってそんなに分かりやすいかな?
ま、いいか。

2人で笑ってお喋りをしながら、アパートまでの道を歩いた。
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