お向かいさんに恋をして
青春を謳歌するってあんな感じなのかな?
私はのんびりだから、あんなにバタバタはできないかなぁ。
昨日も携帯画面を確認したと思ったら走って行っちゃったし。

きなこちゃんは振り上げていた拳をおさめつつ、きょとんとした。

「ふぅん? そんなに毎日忙しいのにさくらちゃんに会う時間作ってくれてるんだ? 優しいお姉さんなんだね?」

「優しいは優しいし構ってくれるのは嬉しいけど、気まぐれなんだよね。いきなり現れていきなり去ってくの。まさに嵐」

「なにそれ、ますます会ってみたいっ!」

今日気まぐれ起きないかなぁ、ときなこちゃんは笑った。

うん、留奈さんときなこちゃん、何だか気が合いそうだし、留奈さんの気まぐれ起きるといいなぁ。
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