恋愛スキルライセンス

「私の任務はね、この学園にいる違法者を逮捕に導くこと。理解した?」




ギャルっていうのも、そのカモフラージュか。



「美緒さん、それならそうと早く…。」





美緒はしおりが言い終わる前に言う。



「勘違いしないでくれる?あんたらの味方ではないわ。あたしの任務はただの取り締まりなんだから。」



クスクス笑う美緒。




「それと圭一、あんた演説でエラく今回の法律を否定してわね。末永く敵になると思うけど、よろしくね?」





一難去ってまた一難とはこのことだろうか…。



今回は助かったけど、こいつ、まだまだ油断できない相手だ。




「で、圭一、結局あんたどうすんの?」




え?



「とぼけた顔しないでよ…。二人の女の子があんたに告白してんのよ?」




はあ!?今そんなこと言ってる場合じゃ!




って、



しおりはこちらを照れながら見てるし、
花蓮も顔を赤らめて、下を向きながらこちらをちらちら見ている。





な、なんなんだよ花蓮、しおり、お前ら今までそんな顔しなかっただろ。





「お、俺は恋愛なんて興味ない!だから、二人とも俺の大切な人だ!!」




美緒はあららと言った感じで両手を上げた。




「花蓮さん、お互い頑張りましょうね!」


相変わらずお人好しなのか天然なのか分からないが、そんなことを言うしおりを花蓮は無視する。



「圭一くん、やっぱり私花蓮さんに嫌われてるみたいですー。」




あー、はいはい。




そして花蓮はそのまま俺に抱きついてきて、しおりの方をみた。



もちろん無表情のままで。



「しおり、おあいこ…。」



お前ら、俺のことそんな風に扱うなよ。




「はいはい、三人とも、早くここでるわよ?もうすぐ警察くるからさ。」







そうして、紀之は逮捕され、少年院に入れられたらしい。




色々あったけど、なんとか目的は達成できたようだった。





後日、美緒が休憩時間に話しかけてきた。




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