天才極甘党系男子



わたしはテーブルにデザートを持っていく。


わたしはあえて颯佑の顔は見なかった。


「新作になります」


営業スマイル。


そしていなくなろうとすると店長がやってきて机の上にさっきの招待状をおいた。


二枚。


「これは颯佑たち、これは咲和たちね」


「えっ」


「あたし、知ってたんだよね、颯佑の婚約者だって」


「それなのに」


「それだから、雇った」


「えっ?」


「どんな子なのか知りたかったからってだけ。
これから颯佑のこと、よろしくね?あーあと咲和のことも」


そう言ってひらひらと手を振ると濱さんのところに言った。


よかった、今日はまだ常連さんだけで。



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