天才極甘党系男子



「ちょっと待ってて」


そう言って、その人は立ち上がると聴診器を首から下げて看護師さんと歩いていった。


どうしていいのかわからない。


ただわたしは目の前に広がる大きな病院の中を見渡す。


こんなところに勤めていて、いつかはここのお偉いさんになるような人。


その人がわたしの婚約者になる人だなんて。


全然、実感がわかないな。



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