天才極甘党系男子
クッキーを作り終わって晩ご飯を作り始めた頃、颯佑が帰ってきた。
「おかえりなさい」
「ただいま」
「もう少しでできるからね」
「ん」
そのまま自分の部屋に入って着替えてからリビングにやってきた。
「今日、少し寝たら夜勤行ってくる」
「え、お昼も行ったのに?」
「僕の患者さんが危なくてね」
「わかった、すぐ作るね」
わたしはなるべく手短に作って颯佑に出すと勢い良く食べた。
そしてすぐにごちそうさま、と立ち上がる。
「あ、颯佑」
「ん?」
「これ」
颯佑が食べている間にクッキーを詰めておいた袋を渡す。
「なにこれ?」
「クッキー。お腹がすいたら食べて?作ったの」
そういうとみるみる顔が曇っていった。