恋の授業。



久しぶりに楽しんだ半身浴の後部屋に戻ると、携帯が新着メールのお知らせをしている。


少し前まで使っていたペットも兼ねたクロネコのカバーは、森川君と水族館に行った時にプレゼントしてもらったイルカのカバーに替えてある。



まだ連絡くる時間じゃないはずだけど…



森川君から連絡が来るのは予備校が終わってからだから、それより前にお風呂から出てきた。



【何してるの〜??】



メールは森川君からだった。
たった一言だけど、犬のような森川君の顔が浮かぶ。



今日は朝あったきりだし、その後も珍しく連絡を取り合ってなかったから、気にかけてくれたのかもしれない。



【半身浴してたよ!勉強頑張って!】



返信した後ベッドの上で横になっていたら、いつの間にか眠ってしまっていた。





……うっ、ん〜……




バイブの音が耳元でうるさく響いている。
意識が冴えると真っ暗な部屋で携帯だけがピカピカと光っていた。



まだボヤけている目を凝らしながら携帯の画面を確認すると、森川君から着信中だった。



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