恋の授業。




抱きしめられたまま、時間だけが過ぎて行く。



そっか。

ホクロメガネも…不安、だったんだ……


不安…


不安?


待ってさっきからこの人…


『好きにさせる』…とか言ってた…?



「あれ?…それってー…ホクロ」



………っ!!



「イハイッ!」



突然身体を離し、ワタシの両頬を引っ張る。



なに?!



「それ以上は、ダメです」



引っ張っていた指を離すと、優しくさすりながら厳しい言葉で制した。



「ゴホンッ」



「………」






「これからは、ずっと…僕と一緒にいてくれますか?空さん。」






「えっ、…何で名前…知ってる…ッイハイっ!!」





「返事はっ??」





そう言ってもう1度ワタシの右頬を引っ張ると、反対の頬にそっとキスをした。





「はぃ……」





「3つ目の『約束』ですよ?」





「っふふ!……ぅん!」





ワタシはこの先ずっと…
ホクロメガネの優しい笑顔に包まれる。






< 310 / 324 >

この作品をシェア

pagetop