恋の授業。



「っはは、ストライプのネクタイなんて…とっくに捨ててるよ…。」



やり切れなかった。

地味だから捨てろと空は言ったけれど、俺にはもうとっくに要らない物だったんだ。



「またふりだしか。」



しばらくは、忘れられそうにない。



また適当に、過ごしていればいい。
そんなことには、慣れている。



そのうち、幸せそうな空を一瞬でも見られたらいい。



そして、一瞬でも思い出してもらえたら、それだけでいい…。



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