満たされる夜
「手、離して…触りたい」


私がそう言うと課長は手首を解放してくれて、その代わり指を絡められて強く握られた。


唇が首筋から鎖骨、胸へとすべっていく。

片方の手は私の太もも、そして熱を持って疼いているところまで伸びてくる。


体中をくまなく愛撫されて、顔中にキスをされたり、私の頭を撫でたり、愛おしそうに触られて苦しくなる。


「ん…か、ちょう…」


「裕二だ。上司の名前くらい覚えとけ」


「ゆうじ…?」


手を伸ばして、課長の首に腕を巻き付ける。


「もう一回言ってみろ」

課長のこんなに甘い声なんて聞いたことない。
優しい眼差しで私を見ている。
こんな課長、私は知らない。


「ゆうじ」


この夜、何度抱かれたか分からない。
だけどその行為はどんどん激しさを増して、まるで貪るように抱かれた。
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